DIYやメンテナンス作業をしていると、六角穴付きボルト(ヘクスボルト)の六角穴がなめてしまうことがありませんか?
これは、ボルトを締めすぎたり、適切な工具を使わなかったりすることで発生します。
六角穴がなめてしまうと、六角レンチがうまくかからず、六角穴付きボルトを回すことができなくなります。このような状況に直面すると、初心者の方は特に戸惑うかもしれません。
しかし、心配はいりません。適切な道具と手順を知っていれば、誰でも安全に六角穴付きボルトを取り外すことができます。
本記事では、六角穴がなめてしまっている六角穴付きボルトの簡単な取り外し方とおすすめの道具を初心者向けに詳しく解説します。
今回おすすめする道具は、アネックス(ANEX) インパクトドライバーです。
おすすめする理由は、初心者でも扱いやすいシンプルな構造で様々なビットが付属しており、多様なネジに対応可能出来るためです。
また、ハンマーの衝撃で固着したネジも回しやすいショックドライバーも付いているので、どのような状況のボルトでも対応出来ます。
そして他に必要な道具や、具体的な手順を追っていきます。
作業中に気をつけるべきポイントや、道具がなく困ったときの体験談についても触れます。
この記事を読めば、あなたも自信を持って作業に取り組むことができるでしょう。
ボルトの取り外しは一見難しそうに思えますが、正しい方法を知っていれば、スムーズに進めることができます。
作業を通じて、ボルトの扱いに関する知識も深まりますので、ぜひ最後までお付き合いください。あなたのDIYライフがより充実したものになることを願っています。
目次
知っておくと役立つ!六角穴付きボルトの種類
まずは六角穴付きボルトとはどのようなボルトか説明します。
ボルト上部に六角形の穴があいているボルトを六角穴付きボルトといいます。
六角穴付きボルトには頭部の形状によって、様々なものがあります。
キャップボルト
キャップボルトは、円筒形の頭部に六角形の穴があいているボルトです。
JISでは、JIS B 1176に規格されています。

ボタンボルト
一般的なキャップボルトより頭が低く、幅が広くなっているボルトです。
ボタンキャップ、ボタンボルトとも呼ばれます。
JISでは、JIS B 1174に規格されています。

皿ボルト
頭部上面が平らで、座面が円錐形状をした六角穴付きボルトです。
皿キャップ、皿ボルトとも呼ばれます。
JISでは、JIS B 1194に規格されています。

なぜ六角穴はなめてしまうのか?主な原因と対策
まずは、なぜ六角穴付きボルトの六角穴がなめてしまうのか、その原因を理解しておきましょう。
原因を知ることで、今後の対策にもつながります。
工具選択ミス:六角レンチのサイズがボルトの六角穴と合っていない場合、力が均等に伝わらず、穴がなめてしまう原因となります。
対策としては、使用前に六角穴付きボルトに六角レンチを入れた状態で、六角レンチを動かします。工具の遊びがないか確認してください。
海外製品の場合、六角レンチのサイズがインチの場合があります。ミリネジかインチネジか、間違いがないようにしてください。
ボルトに過度のトルクをかける:締め付ける際に過度の力を加えると、六角穴やボルトそのものが変形したり破損したりすることがあります。
対策としては、適切なトルクで締め付けることが重要になります。
斜めに力を加える:六角レンチをボルトの六角穴にまっすぐ挿入せず、斜めに力を加えると、六角穴のエッジが損傷しやすくなります。
対策としては、使用前に六角穴付きボルトに六角レンチを入れた状態で、六角レンチを動かします。工具の遊びがないか確認してください。
錆やゴミにより六角レンチが浅がかりの状態でトルクをかける:六角レンチが浅がかりになると力が集中してかかるため、六角穴が変形します。
対策としては、使用前にボルトの六角穴を清掃し、異物を取り除いてください。
もう焦らない!なめた六角穴付きボルトの取り外し方【初心者向け】
六角穴が変形して、六角レンチを使用しても全く緩まない場合は、アネックス(ANEX) インパクトドライバーを使用しましょう。
その他に必要な道具や、具体的な手順を解説します。
1.準備する物
アネックス(ANEX) インパクトドライバーと、なめてしまった六角穴付きボルトに合う六角ネジとりビット

ハンマー
浸透潤滑剤
2.下準備
六角穴付きボルトのネジ部に浸透潤滑剤を塗布し、しばらく置いておくと、より外しやすくなります。
周囲を傷つけたくない場合は、必要に応じてマスキングテープなどで保護します。
3.六角ネジとりビットの選定と打ち込み
六角穴にピッタリ合うサイズが合うものを選んだら、六角ネジとりビットをハンマーで六角穴へ打ち込んでいきます。
こちらの商品はミリネジ用ですが、インチネジにも対応できます。
六角ネジとりビットをボルトの穴に垂直にしっかりと押し込みます。それから頭部をハンマーで数回、垂直に叩きます。これにより、ビットが穴に食い込み、回せるようになります。
六角ネジとりビットがしっかり自立するような感じになれば、あとは緩めるだけです。

4.六角穴付きボルトを緩める
六角ネジとりビットの六角軸部分を、片口スパナやモンキーレンチで回して緩めていきます。

固着して回らない場合は、アネックス(ANEX) インパクトドライバーのセットにあるショックドライバーを使用してください。
ショックドライバーと六角ネジとりビットをつなげた状態

ショックドライバーは、ハンマーで叩くと軸が回る構造になってます。
叩いて衝撃を与えながら、固着したボルトを回していく工具です。
ショックドライバーの緩めの状態の動作です。ハンマーで叩く場所を押すと、ビットが反時計方向へ回転しているのがわかると思います。
時計回りへ回るように変更もできます。
本体へ回転方向を切り替えるリングがついてます。
注意点としては、反時計方向へ回そうとしているのに、リングに当たって回転方向が変わることがあります。そのため、回転方向には注意して作業する必要があります。
ショックドライバーを使用すると、筆者はどのようなボルトでも緩めることが出来ました。緩まなかった経験は今のところありません。
番外編 困ったときの最終手段:センターポンチを活用
もし、インパクトドライバーがない場合は、センターポンチを使った方法も試してみる価値があります。
センターポンチの先端をボルト上面に当てて、ハンマーでセンターポンチを反時計回りに少しずつ叩き、ボルトを回転させます。根気強く、少しずつ叩くのがポイントです。
この方法、私が海外で仕事をしていた際、インパクトドライバーがなくて困っていた時に試したんです。まさか回るとは思っていなかったので、本当に助かりました(笑)。
まとめ
この記事では、DIYやメンテナンス作業でよく遭遇する「六角穴付きボルト」の六角穴がなめてしまった場合の取り外し方法を、初心者向けに詳しく解説しました。
六角穴がなめる原因として、工具の選択ミスや過度のトルク、斜めに力を加えること、錆やゴミの影響などが挙げられ、それぞれの対策も紹介しています。
おすすめの道具としてアネックス(ANEX) インパクトドライバーを取り上げ、具体的な使用手順を説明しています。
また、道具がない場合の対処法として、センターポンチを使った方法も紹介しています。
本記事を読むことで、適切な道具と正しい手順を知り、六角穴がなめたボルトを安全かつ確実に取り外すスキルを身につけることができます。DIYライフをより充実させるための知識として、ぜひ参考にしてください。
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